歴史的偉人の宝篋印塔(墓・供養塔) |
【 読み方 】−ほうきょういんとう |
【 歴史 】−元々は宝篋印陀羅尼を納める塔の名称でした。宝篋印陀羅尼とは仏教の開祖である御釈迦様が道端に設けられた古くて朽ち果てそうな小塔を礼拝し、このような塔こそが如来の教えを体現したものとして、その功徳を40句で纏めた陀羅尼の事で、正式には「一切如来心秘密全身舎利宝筺印陀羅尼経」と呼ばれ、この経を写経すれば現世利益(罪障消滅、苦難回避苦、長寿)があると信仰され、宝篋印塔に納経されました。 日本でも当初は上記のような信仰がありましたが、時代が下がると供養塔や墓碑等を理由として建てられる事が主流となっています。 |
【 形状 】−一般的に石造が多く、平面的には方形で上部の笠(蓋)の4隅に馬耳状(風)の突起が設けられています。 最初期の形状は方形の基座の上に塔身が設置され、その笠(蓋)の上に5本の相輪が設けられました。 中世に入ると基壇・基礎・塔身・笠・相輪の順に積み上げ、笠(蓋)が複数段となり4隅に馬耳状(風)の突起が見られるようになりました。 さらに、その突起も直線的なものからより意匠的に曲線を描くように変化し、江戸時代に入ると外側に張り出すようになっています。 |
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